きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

331. 2021年夏場所4日目を勝手に語る

上限があるとはいえ、国技館に観客の戻った夏場所4日目。

声援を送ることが出来ないのは変わらずだが、それでも雰囲気はがらりと変わるものである。

さて本日注目の割である
照ノ富士ー御嶽海』
『高安ー若隆景』

照ノ富士ー御嶽海は今場所の優勝を占う意味でも重要な一番だったが、照ノ富士が格の違いを見せ付けるように圧倒した。

御嶽海は立ち合いで安易にもろ差しを狙うのではなく、当たってから突き放しにいった。

御嶽海の立ち合いの当たり、狙いは決して悪くなかったが、それ以上に照ノ富士の踏み込み、圧力が勝っており、少し離れた展開から左で張って両前ミツを引くことに成功した。

こうなってしまってはここ数場所のリプレイである。

御嶽海云々ではなく照ノ富士が強い。
ただそれだけとも言える内容だった。

昨日まで全勝は7名いたが、本日で早くも照ノ富士のみとなり、序盤戦でものすごい追い風が吹いている。

そしてもう一つ注目の割である高安ー若隆景は、予想以上に若隆景が成長していることを感じさせる内容だった。

高安は初日の翔猿戦のように、相手を正面に置いて突っ張っていけば苦手相手とはいえ問題ないと思っていたが、それ以上に若隆景の力が上回った。

若隆景の相撲技術が高いことは元より、おっつけも強烈であることはわかっていたが、ここまで力強い相撲を取るとは思っていなかった。

高安の当たり、突っ張りに全く下がることなく、突っ張りをあてがってハズ押しで圧倒した。

今場所の高安は立ち合いからの圧力が十分であり、先場所13日目に対戦したような恐々取っていたわけでもなく、単純に若隆景の力が高安を上回った一番であった。

元々私自身、若隆景には期待を寄せていたが、正直予想以上の急成長に驚きを隠せない。

一方敗れた高安も本日は若隆景が良すぎたため、切り替えて臨むことが重要だろう。

日本出身大関3名も初日以来全員白星。

貴景勝は先場所不覚を取っている明生に完勝。

立ち合い明生が右からかち上げてきたが、構わず左おっつけからのハズ押しで圧倒した。

白星3つは全て自分の相撲を取り切ることが出来ており、この流れを持続したいところである。

角番正代も翔猿を問題にせず連勝。

左が覗くと体を寄せて一気に攻め切った。
昨日命拾いしたが、それが良い薬になっている様子である。

朝乃山が北勝富士を下し、連敗を止めて五分の星。

お得意様相手だったが、立ち合いから腰高であり、得意の右を差してもおっつけられて攻め込まれる展開となった。

土俵際まで攻められたが、右を差していた分ある程度の余裕はあっただろうが、とはいえ内容は伴っていない。

本日は左を抱え込みにいったが、今場所はいつも以上に左がお留守のような気がする。

何度も記載しているが、左の使い方、上手の取り方を工夫しないと今場所だけでなく、今後も苦戦を強いられるだろう。

関脇隆の勝も3勝目。
どうも気掛かりなのが立ち合い遅れて後手に回っていることである。

基本先手を取られることが多く、本日も我慢して白星を掴んだ。

我慢する内容は決して悪くないが、立ち合い踏み込んで右差し速攻を心掛けないと、今場所も二桁は難しいだろう。

昨日台風の目になるかもしれないと予想していた玉鷲隠岐の海は両者ともに黒星。

そこまで期待をしていたわけではないが、記載した翌日に敗れるのは少し気分が悪い。

そして本日何気に目を引いたのが『英乃海』である。

元々私の中で英乃海は十両力士という印象が強く、現に先場所勝ち越すまでは幕内での勝ち越しは果たしていなかった。

しかし先場所辺りから攻めに少しばかり厳しさが増しており、先場所は幕内で初めて勝ち越し、さらに星を二桁まで乗せた。

そして今場所もここまで4日間は比較的良い内容で3つ白星を並べている。

本日栃ノ心戦は右四つの地力では栃ノ心の方が遥かに上だが、立ち合いの踏み込み鋭くもろ差しから攻めていった。

弟である翔猿の活躍に刺激を受けているのか。
さすがに幕内上位で活躍する姿はまだ想像できないが、それでも近年30歳を過ぎてから力を出す力士も増えているため、今後の活躍次第では面白い存在になるかもしれない。

明日の注目の割は
照ノ富士ー若隆景』
この一番である。

成長著しく、力強さも見せている若隆景が照ノ富士相手にどこまで通用するのか。

正直今場所の若隆景いえど、照ノ富士に勝てるイメージはあまり沸かない。

安易にもろ差しになっては両腕を極められるだろうし、右差しをおっつけても引っ張り込まれて胸を合わされそうである。

しかしその一方で若隆景の相撲技術ならば圧倒的なパワーを上回るのではないかという期待もある。

理想としては前ミツを引いて食い下がることだろうか。

上記の通り、序盤戦で早くも全勝は照ノ富士のみとなり、本日の取り組みを見ても内容も厳しさを増しており、俄然有利な展開であるが、どうにもこのままいくとは考えづらい。

とはいえ誰が照ノ富士を止めるかと言われたらそれも疑問である。

しばらくの焦点は誰が照ノ富士を止めるかということになるだろうがはてさて…