本日大相撲春場所3日目が終了したが、白鵬が休場したことによりこれで『5場所連続横綱不在』ということになった。
ちなみにこの5場所連続という概念は『横綱の15日間皆勤が1人もいなかった』ということを意味するため、全休以外の途中休場もカウントしている。
またこの5場所連続という記録は、歴代2位の記録である。
過去最長は平成3年秋場所~平成5年初場所までの『9場所連続』であるが、これは少々事情が異なる。
平成4年名古屋場所~平成5年初場所までの4場所にて番付上で横綱不在となったためである。
そのため番付上で横綱が在位しながら場所中不在となったいう考え方ならば、平成3年秋場所~平成4年夏場所までの5場所連続と並び最長記録である。
しかも平成4年夏場所は、番付上では北勝海が在位しているものの、場所前に引退を表明しているため、事実上1位になったといっても過言ではない。
昭和まで遡るが、年6場所制となった昭和33年以降、昭和の場所数は『全186場所』であるが、横綱不在となった場所はたったの『7場所』である。
ちなみに昭和で横綱不在の連続場所数は昭和44年九州場所~昭和45年初場所の『2場所』が最長である。
これをみてもわかるように、ここ1年白鵬、鶴竜の休場が相当目立っているということである。
元号が平成に変わってから上記の場所以外で、平成6年夏場所~秋場所まで1人横綱だった曙が長期休場したため、3場所連続横綱不在となったことがあった。
過去の横綱不在の連続場所により『新横綱誕生』という背景も存在する。
まず①では昭和45年初場所後に北の富士、玉の海が同時昇進を果たし、玉の海の不幸により短期間ではあったが『北玉時代』を築いた。
②では連続優勝を果たし、平成5初場所後に曙が横綱へ昇進し、③では平成6年秋場所に貴乃花が全勝優勝を果たし、翌九州場所に連覇を果たして横綱へ昇進した。
そのため今回も横綱昇進を期待したいところだが、何せ大関の優勝は昨年九州場所の貴景勝が久しぶりであり、先場所綱取りの場所が悲惨な成績だったため、現状はかなり厳しい。
『次の横綱は誰か?』という問いに対して、私は現役の3大関の四股名を挙げることはない。
むしろ今場所大関復帰を懸ける照ノ富士の方が横綱に最も近いのではないかと思わせるレベルである。
横綱の不在、さらには長期の不在は残念だが、見方を変えれば時代の転換期であり、周りの力士はこれをチャンスと思って必死になっていただきたいところである。