きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

298. 初優勝から2回目の優勝までの間隔

2月も残すところあとわずかである。

1ヶ月程投稿を疎かにしていたため、久しぶりに投稿しようと思う。

題名通りなのだが、現役力士の優勝経験のある力士は『11名』である。

これは歴代最多タイ記録であるが、複数回優勝経験のある力士に絞ると『白鵬鶴竜貴景勝照ノ富士、御嶽海』の5名である。

ちなみに最高位関脇以下の2回の優勝は琴錦と現役の御嶽海の2名である(関脇以下の番付で2回以上の優勝は魁傑、貴花田照ノ富士も挙げられる)。

そして今回気になったのが、初優勝から2回目の優勝までの期間が横綱昇進に影響を及ぼすのかというところである。

まず年6場所15日制となった昭和33年以降、横綱へ昇進した力士のデータは以下の通りである。

四股名

2回目の優勝までの期間

初優勝年齢

2回目優勝年齢

若乃花(初代)

7場所

28歳

29歳

朝潮

4場所

26歳

27歳

柏戸

16場所※

22歳

24歳

大鵬

4場所

20歳

21歳

栃ノ海

9場所

24歳

25歳

佐田の山

5場所

23歳

24歳

玉の海

8場所

24歳

25歳

北の富士

16場所

24歳

27歳

琴櫻

4場所

27歳

28歳

輪島

6場所

24歳

25歳

北の湖

2場所

20歳

21歳

若乃花(2代目)

9場所

24歳

25歳

三重ノ海

24場所※

27歳

31歳

千代の富士

3場所

25歳

26歳

隆の里

5場所

29歳

30歳

双羽黒

優勝なし

 

 

北勝海

6場所

22歳

23歳

大乃国

5場所※

24歳

25歳

旭富士

14場所

27歳

29歳

3場所

23歳

23歳

貴乃花

4場所

19歳

20歳

若乃花(3代目)

16場所

22歳

24歳

武蔵丸

14場所

23歳

25歳

朝青龍

1場所

22歳

22歳

白鵬

5場所

21歳

22歳

日馬富士

12場所

25歳

27歳

鶴竜

9場所※

28歳

30歳

稀勢の里

1場所※

30歳

30歳

(平均)

7.85場所

24.19歳

25.48歳

※は2回目の優勝を果たす前に横綱へ昇進した力士

また『満年齢』で計算しており、双羽黒は除いて計算している。

ばらつきあれどこのような結果であり、次に最高位大関で2回以上優勝を果たした力士のデータは以下の通りである。

四股名

2回目の優勝までの期間

初優勝年齢

2回目優勝年齢

貴ノ花

3場所

25歳

25歳

魁傑

11場所

26歳

28歳

琴風

8場所

24歳

25歳

若嶋津

2場所

27歳

27歳

北天佑

13場所

22歳

25歳

小錦

12場所

25歳

27歳

貴ノ浪

11場所

24歳

26歳

千代大海

21場所

22歳

26歳

魁皇

5場所

28歳

29歳

栃東

11場所

25歳

27歳

照ノ富士

30場所

23歳

28歳

貴景勝

12場所

22歳

24歳

(平均)

11.58場所

24.42歳

26.42歳

まず複数回優勝している最高位大関は12名にまで絞られる。

これも数値にばらつきは生じるが、やはりすべての項目において横綱へ昇進した力士と比較し劣っている。

まず優勝の間隔に関してだが、横綱へ昇進した力士は7.85場所。

柏戸三重ノ海大乃国鶴竜稀勢の里が2回目の優勝を果たす前に横綱へ昇進しており、さらには三重ノ海横綱へ昇進した力士の中では最長間隔である。

今回は以上5名の力士も含めて計算を行っているが、それでも最高位大関と比較すると平均では勝る結果となっている。

一方大関に目を向けると、大関の平均で考えた場合、全ての項目で平均以上の結果を残しているのが『貴ノ浪』である。

また『初代貴ノ花』『琴風』においては、横綱昇進力士の平均と比較しても遜色ないほどの成績である。

以上3名に言えることは『2場所連続における爆発力に欠けていた』というところか。

貴ノ浪は平成8年に12勝以上3場所(内1場所14勝で優勝)、二桁場所5場所の年間69勝と大関としては高水準であったが、2場所連続優勝には届かなかった。

次点場所が2場所連続はあったが、優勝した翌場所に次点成績を残すことが出来なかった(当時は横綱昇進のためには連覇がほぼ絶対条件だったためどちらにせよ厳しかったと思うが)。

貴ノ花は昭和50年に2回の優勝を果たしているが、その他の場所が優勝とは程遠い成績だったため横綱昇進には届かなかった。

琴風は安定して二桁勝利を果たす力量はあったが、次点以上の成績を継続する力量がなかったため横綱昇進には届かなかった。

若嶋津魁皇辺りは爆発力も申し分なかったが、2場所以上連続して爆発力を継続させるのが難しかったか。

とはいえ若嶋津大関3場所目からの成績が『13→11→13→11→11→14(優)→9→15(優)』と横綱レベルの成績を残しているが、やはり初の綱取り場所である9勝の場所がネックだった(ちなみに昭和59年は若嶋津が71勝で年間最多勝を樹立しているが、この成績は最高位大関の中では歴代最多記録である)。

ここで12勝の次点成績辺りならば、当時の基準ならば横綱昇進も十分可能だっただろう。

魁皇は平成13年に2回の優勝を果たしているが、綱取り場所はいずれも途中休場。

そして平成16年は6場所全て二桁勝利、年間69勝、優勝→次点の成績を挙げたが、惜しくも横綱昇進はならなかった。

ちなみにこのときの魁皇の年齢は32歳であり円熟期だったかもしれないが、20代の時には同世代に若貴、曙、武蔵丸貴ノ浪が存在していたため、それに泣かされる形となった。

やはり年齢も大きく関与しており、若嶋津魁皇は初優勝時の年齢も比較的高齢だったため、それが影響する形となったか。

さて前置きが長くなったが、現役力士に目を向けるとどうだろうか。

まず貴景勝だが、年齢の面でみると歴代横綱とも遜色のない結果である。

しかし優勝間隔という点では最高位大関で見ても平均以下である。

大関の優勝を久々に果たしたが、初の綱取り場所では屈辱的な結果となってしまった。

歴代でも押し相撲一本で成功した力士は少なく、この先どこまで通用するのか楽しみなところである。

1場所の爆発力はあっても2場所以上の爆発力というのが難しいところである。

そして照ノ富士だが、この力士に関しては過去のデータは全く持って参考にならないだろう。

初優勝時の年齢は良いとして、その後は怪我で番付を大きく下降させたため、正直ここまで戻ってきたこと自体が奇跡に近いものがある。

現在29歳であり、年齢的には厳しい立場にあるかもしれないが、現役力士では実力的に両横綱と引けを取らないため、十分に期待を持てるだろう。

ちなみに残りの現役大関である朝乃山、正代だが、それぞれ初優勝時の年齢は25歳、28歳と平均以下であるが、この先どのような結果を残すかどうか。

まずは両者ともに大関としての初優勝を目指してほしいところである。

色々話が二転三転してしまっているが、近年初優勝力士が多く誕生しているが、そこから複数回優勝及び横綱昇進と考えると中々難しい問題である。

現状今年中の横綱昇進は考えづらいがはてさて…