きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

296. 大栄翔って来場所大関取りの場所?

先日、大栄翔が初優勝を決めて幕を閉じた大相撲初場所

さて題名通りなのだが、大栄翔は来場所大関昇進を懸ける場所に位置するのだろうか?

大関昇進に関しての話題は過去にもそれなりに記載してきているが、浸透されている『三役で3場所33勝』は規定ではない。

とはいえ『三役』という点は一つのポイントとなるだろう。

過去に起点の場所が結果的に平幕だったというケースはそれなりに存在する。

直近ならば平成30年初場所夏場所栃ノ心が該当し、栃ノ心の場合『14勝(優勝)→10勝→13勝(次点)』と優勝を果たした場所は平幕の地位だった。

しかし平幕とはいえ上位総当たりの地位における優勝であり、結局3場所合計37勝と歴代最多タイ記録であるため、このとき栃ノ心の昇進に関して文句をつける者など存在しなかった。

これ以前で考えると平成27年初場所夏場所照ノ富士であり、『8勝→13勝(次点)→12勝(優勝)』という流れで大関昇進を果たした。

8勝の場所は平幕だったが、翌場所から13勝、12勝と好成績を立て続けに達成し、さらには優勝も果たしたため、結果的に平幕かつ8勝の場所が起点の場所となった。

では大栄翔の場合どうだろうか。

先場所は西前頭2枚目にて10勝を挙げ、本来ならば三役に昇進してもおかしくない成績であったが、関脇・小結の枠が埋まっていたため、不運にも1枚上昇だけに留まってしまった。

そして今場所13勝で優勝を果たし、来場所はさすがに三役へ昇進するだろう。

ここまで大栄翔は平幕の地位とはいえ上位総当たりの地位にて10勝、13勝の合計23勝の成績を挙げている。

すでに来場所大関取りの場所と位置付けられている照ノ富士は13勝、11勝の合計24勝であり、大栄翔と大差ない成績である。

ちなみに照ノ富士秋場所にて東前頭筆頭の地位で8勝(2休あり)の成績で小結へ昇進し、先場所13勝を挙げている。

一方の大栄翔は上記の通り貧乏くじを引く形となっている。

さすがにこれは不運すぎるのではないだろうか。

上位圏内で結果を残しているという点では両者ともに大差ない。

ましてや優勝しているという点では大栄翔の方が上とも言える。

論点はずれるが、この両者直接対決でもここ2場所は大栄翔が勝利している。

近年関脇・小結は2名ずつに拘ることが多い。

むやみやたらに増やすのは良くないことだし、全く気持ちがわからないわけでもないが、前頭3枚目以内の力士が二桁勝利を挙げた場合、積極的に三役へ昇進させても良いと考えている。

『番付は生き物』と言われているが、これが『ご都合主義』になってはいけない。

仮に来場所大栄翔が11勝以上の成績を挙げた場合、どのような対応をするのだろうか。

照ノ富士を第一優先するだろうから、見向きもされない可能性が高い(間違いなくその翌場所は大関取りの場所になるだろうが)。

確かに大栄翔はここ2年程、常時上位圏内で相撲を取り続けているが、三役在位は3場所に留まり(関脇1場所、小結2場所)、勝ち越しも1回しか経験していない。

これは懸念材料とも言えるかもしれないが、ここ2場所の活躍、特に今場所の優勝が汚れることはない。

チャンスは何度も訪れるわけではないため、正直展開によっては『番付運が悪かった』だけでは済まない可能性もある。

大変なご時世の中、今場所の大栄翔の活躍には協会も救われただろう。

『不運』だけでは片付けないで議論していただきたいところである。