きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

293. 14日目終了して平幕力士が単独首位

大相撲初場所も残すところ千秋楽のみ。

優勝争いは2敗で大栄翔が単独首位、1差で正代が追いかける展開となった。

題名通りだが、年6場所制となった昭和33年以降、14日目を終了して平幕力士が単独首位になったケースは今回で『13回目』である。

詳細は以下の表の通りである。

年代

四股名・成績

千秋楽勝敗

1差追走力士

昭和35年夏場所

若三杉

14勝1敗(優勝)

白星

若乃花横綱

秩父(前頭14枚目)

13勝2敗

昭和36年夏場所

佐田の山

12勝3敗(優勝)

白星

大鵬横綱

北葉山(大関

羽黒花(前頭6枚目)

11勝4敗

 

若乃花横綱

金ノ花(前頭10枚目)

10勝5敗

昭和39年名古屋場所

富士錦

14勝1敗(優勝)

白星

豊山大関

13勝2敗

 

北葉山(大関

12勝3敗

昭和47年名古屋場所

高見山

13勝2敗(優勝)

白星

貴ノ花(関脇)

12勝3敗

昭和50年名古屋場所

金剛

13勝2敗(優勝)

白星

青葉城(前頭5枚目)

12勝3敗

昭和59年秋場所

多賀竜

13勝2敗(優勝)

黒星

小錦(前頭7枚目)

12勝3敗

平成3年秋場所

琴錦

13勝2敗(優勝)

白星

霧島(大関

12勝3敗

 

小錦大関

11勝4敗

平成4年初場所

貴花田

14勝1敗(優勝)

白星

曙(小結)

13勝2敗

平成12年春場所

貴闘力

13勝2敗(優勝)

白星

曙(横綱

武双山(関脇)

12勝3敗

 

貴乃花横綱

武蔵丸横綱

雅山(関脇)

11勝4敗

平成16年夏場所

北勝力

13勝2敗(同点)

黒星

朝青龍横綱

13勝2敗(優勝)

令和2年初場所

徳勝龍

14勝1敗(優勝)

白星

正代(前頭4枚目)

13勝2敗

令和2年7月場所

照ノ富士

13勝2敗(優勝)

白星

朝乃山(大関

12勝3敗

 

正代(関脇)

御嶽海(関脇)

11勝4敗

過去21回の平幕優勝が誕生しているが、中には13日目もしくは14日目までに優勝を決定させた、または並走していた力士が敗れ、自身が勝利して優勝を果たしたというケースもあるため、題名通りの条件だと13回(表は12例)である。

過去12名中、千秋楽に敗れたのは『多賀竜』『北勝力』の2名である。

そして優勝を逃したのは『北勝力』だけである。

多賀竜の場合、1差で追走していた小錦が先に土俵へ上がり、小錦が敗れた瞬間多賀竜の優勝が決定したため、千秋楽の自身の結果は直結しない展開となった。

一方北勝力は千秋楽本割で、この場所新入幕の白鵬に立ち合い変化で敗れ、朝青龍が本割で白星を挙げて13勝2敗の優勝決定戦へ持ち込まれた。

結果は朝青龍が勝利し、北勝力は他力逆転優勝を許してしまった。

しかもこの場所の北勝力は、本割では当時平成の最多連勝記録更新中だった朝青龍の連勝を35で止め、大関陣も総なめにしていただけに悔しい結果となった。

ちなみに『千秋楽本割、優勝決定戦の連勝』はないが、平幕力士が14日目終了時点で単独首位の場所において、千秋楽本割に1差対決の割が組まれたのは、平成12年春場所の『貴闘力雅山』、令和2年7月場所の『照ノ富士ー御嶽海』の2回である。

1回目はもし貴闘力が敗れていれば貴乃花ー曙の勝者、武蔵丸が本割勝った場合、武双山が本割勝った場合、そして雅山貴闘力と最大5名の優勝決定戦へもつれる可能性を秘めていた。

2回目はもし照ノ富士が敗れていれば朝乃山ー正代の勝者、そして御嶽海、照ノ富士と3名の優勝決定戦へもつれる可能性を秘めていた。

今場所の場合、優勝決定戦へ突入するならば正代、大栄翔の2名の争いとなる。

過去のデータでは千秋楽の勝率は0.833、優勝の確率は0.917と高値であるがどうなるか。

その他良いデータを並べるならば、中日の時点で星の差2つをつけた場合、優勝の確率は100%であること。

これらのデータを大栄翔が認識しているとも考えづらいが『勝てば優勝』という重圧は間違いなくあるだろう。

ちなみに悪いデータを挙げると、平幕力士が優勝決定戦に勝利したことは一度もない。

厳密に言えば平成24年夏場所栃煌山旭天鵬の優勝決定戦において両者平幕力士であるため、そこで旭天鵬が唯一平幕による優勝決定戦勝利を挙げているが、平幕力士が上位番付の力士を下して優勝決定戦の勝利がないということである。

重圧を乗り越えて見事初優勝を手にすることが出来るかどうか。