きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

247. 2020年大相撲11月場所展望

1年納めの大相撲11月場所が明日から初日を迎える。

横綱不在であるが、場所の焦点となるのは新大関正代だろう。

10月下旬頃の報道では白鵬に手も足も出ない状態だったみたいだが、どこまで仕上げてきたのか。

今年に入ってからもろ差しに拘らず、立ち合いの踏み込み、圧力で圧倒する内容が増えてきている。

それ自体は素晴らしいのだが、課題となるのは先場所も浮き彫りとなったように『立ち合いの当たりを止められた後の対応』である。

先場所黒星を喫した2番は立ち合いの当たりを止められて敗れている。

これが克服できているかどうかが今場所の出来に直結するだろう。

大関という重圧もあるため、私個人としては10勝出来れば良いと考えているがはてさて。

残る大関貴景勝、朝乃山だが、これといった情報は入っていないがどのように仕上がっているか。

貴景勝は先場所大関在位として自身最高の12勝を果たしたが、取りこぼし及び正代に完敗という結果だった。

基本的には深く考え込まず押しに徹することなのだが、問題は何度か記載しているように『過度な体重増加』である。

膝を負傷しているため、パワーアップのための安直な増量は膝への負担が大きくなり、さらには機動力も失ってしまう。

大関昇進以降の貴景勝は、機動力をやや失っているため、そこが気掛かりである。

朝乃山は上位圏内で6場所連続二桁勝利を挙げており、間違いなく安定感はあるのだが、まだ爆発力に欠けている。

先場所終わりにも記載したが『右四つの完成度は低い』ため、上手の取り方が重要になってくるだろう。

今場所で師匠が定年のため優勝で飾りたい所だが、先場所のように序盤戦で躓くわけにはいかない。

関脇に目を向けると成長著しい隆の勝が新関脇(新三役)である。

この力士も今年に入ってから『右差し速攻』の相撲が板につき、さらには上位圏内で2場所連続勝ち越しを果たしている。

相撲内容が見ていて気持ちいい力士のため、今場所も期待の持てる力士である。

小結は照ノ富士、高安とともに元大関である。

私個人としては状態が安定していれば照ノ富士が優勝候補筆頭なのだが、先場所の相撲を見ていると、一発勝負ならば現役でも1、2を争う実力者だが、上位圏内で皆勤出来る力がまだ備わっていないように感じる(戻っていないという方が正しいか)。

何とか皆勤して二桁目指し、大関復帰への始点としてほしいところ。

高安は2場所連続で二桁勝利を挙げており、平幕中位にいるような力士ではないことを証明しているが、相撲内容は大関在位時の馬力を感じさせるものではない。

良く言えば左四つに組み安定感を求めているのかもしれないが、立ち合いの当たりが以前よりも弱まったのが気掛かりである。

左四つに組むこと自体は良いのだが、問題は立ち合いの当たりである。

元々この力士は大関在位中、比較的高水準な成績を残していたが、安定感には乏しい力士だった。

以前のような立ち合いの圧力に加え、左四つの精度が磨かれていたら面白いかもしれない。

平幕に目を向けると東西の筆頭に注目である。

まず霧馬山だが、私が期待を寄せている力士の1人だが、先場所途中休場しながらも再出場を果たし、見事勝ち越しを決めた。

まだ立ち合いの鋭さがないものの、廻しを引いてのしぶとさは目を引くものがある。

ぜひとも躍進してほしいところ。

若隆景は2場所連続で二桁勝利を挙げており、また相撲内容も身体に似合わず力強さを感じる。

相撲技術は非常に高いし、上位でどれだけの相撲を取ることが出来るのか注目である。

立ち合い変化がやや多く、中途半端な変化になることもあるため、立ち合いをしっかり明確化することが重要だろう。

自己最高位西前頭5枚目まで番付を上げた琴勝峰だが、両横綱が休場してもギリギリ上位圏外の地位である。

とはいえ貴景勝と隆の勝が同部屋のため、この両者との対戦の可能性はあり、ましてや成績次第では次々と上位戦が組まれる可能性もある。

新入幕から2場所連続で勝ち越しを果たし、身体をみても大器であることは間違いないのだが、まだ絶対的な強さを持っておらず、懐の深さで白星をつかみ取ることが多い印象である。

四つに組んでも力強さを発揮できるようになれば面白い力士である。

横綱不在により、今場所も『誰が優勝か?』と問われたら難しいところだが、初日前日の現在においては『照ノ富士』ということにしておこう。

そして上記に名前を一切挙げていないが、次点で『御嶽海』としておこうか。

明日から楽しみである。