大相撲も昨日で13日目を終了し、優勝争いも佳境を迎えている。
現在2敗で正代、翔猿の2人がトップであり、おそらく千秋楽の割はこの両者の直接対決になるだろう。
展開としては両者の千秋楽相星決戦、1差での対戦等、様々なパターンが存在する。
そこに残りの3敗力士も絡んでくるため、どのようなパターンで優勝が決まるのかも興味深い。
そして今場所は題名の通り、幕内優勝に関して『史上初の記録』が生まれるかもしれない。
1つは『初日から連敗した力士の優勝』である。
これは朝乃山が該当し、さらに朝乃山は初日から3連敗を喫しているため、記録の上乗せ(?)とも呼べる記録である。
そしてもう1つ、こちらが今回の投稿の主となるものである。
それは『関脇以下による千秋楽相星決戦』である。
もし正代、翔猿ともに勝利し、2敗で並走して直接対決となれば実現する事になる(仮に両者が敗れても実現は不可能でないが条件が厳しくなる)。
ちなみに年6場所制以降、千秋楽相星決戦は39回実現しているが、以下の通りである。
年月 |
勝者四股名(番付) |
敗者四股名(番付) |
優勝成績 |
昭和33年名古屋 |
13勝2敗 |
||
15戦全勝 |
|||
琴ヶ濱(大関) |
13勝2敗 |
||
昭和36年名古屋 |
13勝2敗 |
||
昭和38年秋 |
15戦全勝 |
||
昭和39年春 |
15戦全勝 |
||
昭和39年九州 |
14勝1敗 |
||
昭和40年名古屋 |
13勝2敗 |
||
昭和51年初 |
輪島(横綱) |
13勝2敗 |
|
昭和51年九州 |
輪島(横綱) |
14勝1敗 |
|
昭和52年初 |
輪島(横綱) |
13勝2敗 |
|
昭和52年九州 |
輪島(横綱) |
14勝1敗 |
|
昭和56年夏 |
14勝1敗 |
||
昭和56年名古屋 |
14勝1敗 |
||
昭和57年初 |
13勝2敗 |
||
昭和58年名古屋 |
14勝1敗 |
||
昭和58年秋 |
15戦全勝 |
||
昭和58年九州 |
14勝1敗 |
||
昭和59年初 |
13勝2敗 |
||
昭和60年春 |
13勝2敗 |
||
昭和61年夏 |
北尾(大関) |
13勝2敗 |
|
昭和61年九州 |
13勝2敗 |
||
平成2年秋 |
14勝1敗 |
||
平成4年春 |
霧島(大関) |
13勝2敗 |
|
平成5年夏 |
曙(横綱) |
14勝1敗 |
|
平成7年春 |
曙(横綱) |
14勝1敗 |
|
平成7年夏 |
曙(横綱) |
14勝1敗 |
|
平成8年名古屋 |
曙(横綱) |
13勝2敗 |
|
平成9年名古屋 |
曙(横綱) |
13勝2敗 |
|
平成11年春 |
13勝2敗 |
||
平成11年九州 |
12勝3敗 |
||
平成14年秋 |
13勝2敗 |
||
平成15年名古屋 |
12勝3敗 |
||
平成15年九州 |
13勝2敗 |
||
平成20年初 |
14勝1敗 |
||
平成20年春 |
13勝2敗 |
||
平成24年名古屋 |
15戦全勝 |
||
平成25年九州 |
14勝1敗 |
||
令和2年春 |
13勝2敗 |
表を見てもらったらわかるように、関脇以下が1度も絡んだことはなく、さらに今回は両力士共に関脇以下である。
過去には割崩しを行えば相星決戦にすることも可能だった場合も存在するが、基本的には千秋楽の上位同士の割崩しを行うことはなく、さらに言えば千秋楽以前にある程度対応していることが多い。
今場所もそうだが、割の編成があまりにも下手すぎる。
特に今場所の場合、初日から両横綱不在がわかっていたことであり、好調平幕力士と上位力士の割など余裕を持って編成出来たはずだ。
対応は遅いし、千秋楽に帳尻合わせるから問題無いという考え方をしているようで腹立たしい。
後半は少し愚痴になってしまったが、優勝に関する珍記録を見ることが出来るかどうか。
14日目の結果やいかに…