きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

233. 2020年秋場所11日目を勝手に語る

大相撲秋場所も本日より終盤戦へ突入した。

平幕では星の潰し合いも始まり、2敗力士の人数も1人ずつ減っていく状況である。

まず2敗平幕同士『阿武咲ー翔猿』の取り組みから振り返ろう。

阿武咲は翔猿の動きの良さを警戒してか立ち合いは頭からぶちかますのではなく、両手突きとも異なるが突き放していく立ち合いを選択した。

それ自体は悪くないと思うが、その後も相手を警戒しすぎて前に出る気持ちは薄く、常時劣勢に回る形となってしまった。

一方の翔猿は密着しながら常時攻めることが出来ており、最後は流れの中で叩き込んだ。

自分の相撲を貫いた翔猿、信じ切れなかった阿武咲ということで精神的にも翔猿が勝る形となった。

昨日も記載したが、十両時代の翔猿とは別人である。

動きの良さは元々あったが、押す力が十両時代よりも数段強いため、押し込んでいる分だけその後の動きにも余裕があるのだろう。

明日が若隆景、その後は照ノ富士、隆の勝辺りと組まれるだろうが、新入幕が実力者相手にどれだけ通用するのか楽しみである。

上位陣の2敗、3敗勢に目を向けると、貴景勝が自分の相撲を取り切って2敗を死守。

相撲内容は全く問題ないが、取り組み後の右肩の痙攣のような動きが気掛かりである。

しばらく経ってから問題ない様子にも見えたが、明日以降影響を及ぼすのかどうか。

関脇正代は、高安を下して2敗を死守。

昨日も記載したが、立ち合いの圧力だけでは勝負を決めることが出来ない相手だと考えていたため、立ち合い当たった後の対応に注目していた。

高安にやや攻め込まれる場面もあったが、いなした後高安が突っ張ってくる手をうまくあてがって押し倒した。

立ち合いで圧倒出来なくても慌てることはなかったし、攻める気持ちが出ているため、良い内容と言えるだろう。

13日目からはいよいよ上位戦である。

そのため明日の宝富士戦は何が何でも落とせないだろう。

3敗に目を向けると、朝乃山が豪快な上手投げで8連勝。

やや深い左上手だったが、お得意様の隠岐の海ということで自信を持って取っていた様子である。

明日以降、3関脇、貴景勝という流れで割が組まれるだろうが、貴景勝、正代との直接対決で引きずり下ろすのはもちろんのこと、苦手の御嶽海相手に落とさずいけるかどうか。

明日の大栄翔戦もこのところ4連勝中とはいえ、かつて苦手にしていた相手のため油断は出来ない。

朝乃山としてはこの先全勝するしか優勝への道は開けないだろうがはてさて。

照ノ富士が妙義龍を問題にせず連敗を逃れて3敗を死守。

完全に組むことは出来なかったが、妙義龍を正面に置いて挟みつけるような形で圧力をかけて圧倒した。

昨日の敗戦を引きずることは全くなかった。
明日以降、阿武咲(明日確定)、高安、若隆景、翔猿で決まりではないかと考えている。

高安に関しては以前も記載したが、先場所も敗れており、照ノ富士にとってやや鬼門とも呼べる相手である。

残りの3人に関しては、どっしり構えて相撲を取れば大きな問題はないと考えているが、対戦相手も工夫を凝らしてくるだろうし、さらには対戦相手がこの4名とは限らない(上記の通り明日の阿武咲は確定だが)。

また終盤戦へ突入し、膝への負担は如何なものか。

照ノ富士にとっては自分との戦いになる終盤戦と言えるかもしれない。

明日の注目の割は
『若隆景ー翔猿』
好調平幕同士の2敗対決である。

両者ともに今場所は最大限に自分の相撲を取り切っている。

若隆景は相撲技術の高さ及び力強さを発揮し、翔猿は押しの強さ及び動きの良さを発揮している。

押し合い、突き合いになる可能性は高いと思うが、若隆景にはおっつけのうまさがあるため、私は若隆景有利だと考えている。

両者ともに最高の相撲で盛り上げてほしいところである。

一方明日の割で
『朝乃山ー大栄翔』
貴景勝ー遠藤』
と組まれたため、好調平幕力士と大関陣の割を組むには割り崩しを行うしかなくなった。

正直阿武咲、若隆景、翔猿の3人の割はそこまで急いで組む必要もないと感じるし、もしくは中日辺りで組む等して余裕を持たせていれば良かったと思うのだが。

とにかく上位陣が潰し合いを行う中、下位の力士が上位と組まれず優勝を果たす姿は見たくない。

今場所も決してうまい取り組み編成とは言い難いが、残り4日間どのような展開となるだろうか。