きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

213. 2020年七月場所13日目を勝手に語る

白鵬休場。

昨日の流れを見ていたら9割型予想できていたし、怪我ならば仕方ないといえばそれまでなのだが、優勝争いの観点から考えると興ざめである。

それは自力優勝が可能だったという所からも言えることである。

今場所の白鵬は10日目までしっかり強さを発揮していた上で完璧だった。

その姿を見ていただけに、本当に残念である。

まだまだ白鵬には若手の壁になってもらい、若手にはそれを越えてほしいと願っているため、来場所以降の巻き返しを望む。

さて土俵に目を向けよう。

白鵬休場により、今場所最大の焦点となった『朝乃山ー照ノ富士』。

大関の勢いか。
大関の意地か。

右四つに組むことは予想できても、流れが全く予想できなかった一番は、元大関が力強さを見せ付けて優勝争い単独先頭に立った。

まず立ち合いの当たりは互角。
そして両者が上手を引く形となった。

しかし照ノ富士の方が浅い上手を引いており、深い上手を引いていた朝乃山の上手はあっさり切られてしまった。

その後朝乃山は下手投げで凌ごうとするも、照ノ富士は余裕を持って残し、最後は右の腕をしっかり返して堂々と寄り切った。

正直こんな一方的な内容になるとは思わなかった。

言い換えれば照ノ富士の状態がここまで戻っているとは思っていなかった。

照ノ富士が勝つにしても、右四つがっぷりの形から体力勝負を仕掛けるしかないと思っていた。

さらに言えば膝の状態も万全とは言い難いため、がっぷりになっても時間が長引けば厳しいと感じていた。

それがこんな結果になるとは…

照ノ富士の底力を改めて思い知らされ、さらには5年前膝の怪我をしていなければどうなっていたのだろうかという興味も沸いた。

怪我をしたからこそ、現在の冷静さが加わったことは間違いないだろうが、それにしても考えたら恐ろしいものである。

いずれにせよこれで単独先頭に立った。

まさかの1年で2度目の幕尻優勝が現実味を帯びてきた。

ましてや大関から序二段まで番付を落とした力士が這い上がって、幕内に復帰した直後の場所でこのような展開になるとは…

力さえ出し切れば10勝はすると思っていたが、予想を遥かに越えてしまっている。

本来思い描いていたイメージとは異なる形で、大相撲新時代の扉が開こうとしているのか。

一方朝乃山は、かつての横綱候補である元大関が相手とはいえ、屈辱的な敗戦だろう。

なぜなら得意の右四つに組み、一度は左上手も引いた中で敗れるということは、完全に地力で負けているということだからである。

この1回の対戦だけで両者の格付けが行われるわけではないし、順当にいけば来場所以降も対戦を重ねていくだろう。

しかし今場所残り2日間には確実に響く内容ではないだろうか。

とにもかくにも朝乃山としては唯一残された上位陣代表として、残りは全勝したいところである。

気持ちを切り替えていけるかどうか。

明日の注目の割は
『朝乃山ー照強』
『正代ー照ノ富士
優勝争いに関わる2番である。

ここにきて朝乃山ー照強は、援護射撃を考えての割だろうか、中々面白い割を組んできた。

一方的な内容による敗戦、自力優勝消滅、さらには初顔合わせの小兵力士。

朝乃山にとっては嫌な状況でしかない。

とにかく気持ちを切り替えるしかない。
望みは捨てないことだ。

照ノ富士は難敵正代だが、注意する点は『もろ差し』だろう。

極端な話、もろ差しを許して負けるだけならば良い。

問題はもろ差しを許して強引に腕を極めにいって、膝に負担をかける相撲を避けたいところである。

本日朝乃山に勝利して、完全復活を果たしたと言っても過言でない。

そのため無理だけはしてほしくない。

照ノ富士としては、仮にもろ差しを許しても本日のように、左上手を浅く引いて引き付けることが重要だろう。

両関脇が二桁勝利、両小結が勝ち越しと珍しい出来事があったが、本日は『朝乃山ー照ノ富士』の一番だけで満腹である。

明日にも優勝が決まる可能性のある14日目。

はてさて…