きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

207. 2020年七月場所中日を勝手に語る

大相撲七月場所も中日終了。

本日から星の潰し合いが始まり、まずその幕開けが『正代ー御嶽海』の関脇同士の一番となった。

注目の一番は、正代が強さを発揮し、御嶽海は今場所初黒星となった。

御嶽海は立ち合い左前ミツ狙いだった。

正代戦で時折見せることのある立ち合いだったが、前ミツを引くことは出来ず、そこからすぐにおっつけ、ハズ押しに変更して攻めようとしても攻めることができなかった。

それだけ本日の正代の立ち合いの踏み込み、圧力、そして昨日重要になると予想した『左』の使い方が巧かった。

左を使ってうまくおっつけて、御嶽海の当たりを止めることに成功した。

その後は流れの中で突き落とし、御嶽海の全勝を止めた。

御嶽海側としても決して悪い相撲ではなく、昨日の不戦勝が悪い方向へ向かったとは考えにくい内容だった。

それだけ本日の正代の相撲が厳しかったということだ。

それにしてもここ数日間、正代の相撲内容は決して良いと言えなかったため、本日の内容には驚かされた。

先場所は白鵬にも勝利しているため、後半戦楽しみである。

御嶽海も上記の通り、決して悪い相撲ではないため、切り替えて後半戦に臨んでほしいところ。

如何せんこの力士はツラ相撲の傾向にあるため、黒星を喫したあとが重要になるだろう。

力さえ発揮できれば白鵬にとっても朝乃山にとっても驚異になるだろうから、ここが踏ん張りどころである。

白鵬、朝乃山は磐石な内容で中日勝ち越し。

まず白鵬だが、立ち合いの踏み込み早く、その後離れる展開になったが冷静に叩き込んだ。

何度か記載しているが、今場所の白鵬は立ち合いの踏み込みが本当に素晴らしい。

立ち合いだけで圧倒していると言っても過言ではないレベルだ。

対戦する力士も白鵬は後から手をつくのに対して、何か策を練らなければならないだろう。

白鵬が素晴らしいことは間違いないのだが、対戦相手があまりにも無策すぎることも問題である。

大関 朝乃山も碧山の突っ張りに全く下がることなく完勝し、中日で勝ち越しを決めた。

解説の荒磯親方も発言していたが、下半身が全く崩れず、碧山の突っ張りを下から跳ね上げ、圧力をかけて圧倒した。

この3日間は圧力をしっかりかけており、廻しに拘らずとも圧倒している。

後半戦もこの内容のままいきたいところだが、両関脇との対戦が鍵となるだろう。

好調の関脇以上がひしめく中、苦戦を強いられているのが角番貴景勝である。

本日も潜り込んで下から攻めていきたいという意図はわかるが、全く足が出ていない。

いつも北勝富士戦は、いなしを交えながらしつこく押し上げるのだが、その相撲を信じることが出来なかった時点で貴景勝の敗けだったというところか。

そもそも怪我の影響もあり、そういう相撲を取ることが出来ないということもあるだろう。

肉体的にも精神的にも大きく低下している印象を受ける。

角番脱出まで残り3勝。

好調な強敵が残されている後半戦だが、何とか気力で乗りきっていきたいところである。

平幕上位に目を向けると、場所前から期待を寄せていた隆の勝が中日を終えて5勝3敗と大健闘である。

役力士との対戦は隠岐の海戦を残すのみであり、黒星の内訳も全て役力士である。

同格の力士から確実に白星を積み重ねているし、さらには内容もかなり良い。

突き放してから右を差して攻める。
ここ数場所で板についてきた内容が、上位圏内でも通用しているということが何より自信になるだろう。

ぜひとも勝ち越してほしいところである。

そして阿武咲と豊山が初日から8連敗で早々負け越しを喫した。

両者ともに共通していることは、押し、圧力がまるで伝わっていないということ、さらには下がってからの粘りが感じられないことである。

特に阿武咲は怪我を負ってから精彩を欠いており、その中先場所白鵬に完勝して勝ち越しを決め、今場所久々の上位戦ということで期待を寄せていただけに残念である。

まだ辛抱強さが足りないようである。

貴景勝も下降気味だが、両者ともに老け込むにはまだまだ早すぎるため、今場所負け越しが決まったとはいえ、何とかきっかけを掴んでほしいところである。

豊山も学生時代からのライバルである朝乃山と大きく差をつけられてしまっているため、奮起してほしいところである。

明日の注目の割はこれといってない。

というのも好調な上位陣の対戦相手は、実力さえしっかり出しきれば負けることはないだろう。

強いて挙げるならば
照ノ富士佐田の海
平幕同士の一番である。

言い換えれば照ノ富士の相撲内容に注目というところか。

佐田の海はもろ差し狙いで攻めてくる可能性も高いため、それに対して強引に両腕を極めにかかる相撲は避けたいところである。

照ノ富士もここまで1敗と好調である。

展開次第では元大関の実力者ということで白鵬、朝乃山と割が組まれる可能性も大いに秘められている。

いやむしろそれを早く観てみたいと願っている自分がいる。

とにかく強引な相撲だけは避けて、右四つに組み止めることを考えてほしいところである。

明日から後半戦。
白鵬、朝乃山の調子がかなり上向きの中、この両者についていく力士は何名残るだろうか。