4月27日に大相撲夏場所の番付が発表された。
朝乃山が大関昇進を果たしたことにより、先場所話題となった『横綱大関』は1場所だけに留まった。
十両に目を向けると、北海道出身力士の矢後が幕下へ陥落したため、北海道出身の関取は旭大星のみとなった。
私自身北海道出身なのだが、正直郷土力士の活躍に一喜一憂することはない。
それでもなんだかんだで気になってしまう一面もある。
一昔前は『相撲大国北海道』と呼ばれていた。
北海道から輩出された横綱は歴代最多の8人であり、その中には最強横綱と称されることの多い『大鵬』『北の湖』『千代の富士』も含まれている。
そのため相撲大国北海道と呼ばれるのは無理もないのだが、それはあくまで『昭和の話』である。
北海道で最後の横綱昇進力士は大乃国だが、これは昭和62年九州場所であり、かれこれ33年前の話である。
そもそも平成以降、北海道出身力士は『三役昇進すら果たしていない』。
北海道出身力士の番付ごとの最終場所は以下の通りである。
番付 |
最終場所 |
|
平成4年夏場所(番付上) |
||
平成2年秋場所 |
||
関脇 |
昭和61年名古屋場所 |
|
小結 |
昭和60年秋場所 |
|
前頭 |
矢後 |
令和元年名古屋場所 |
正直相撲大国北海道と呼ばれるのが少々恥ずかしくなるレベルである。
北勝海は三役に昇進してから大きく躓くことなく横綱へ昇進したため、ここで3つ名を残す形となっている。
北天佑の方が早く大関へ昇進しているが、北天佑は横綱へ昇進することが出来なかったため、大関で最終番付を残しているのは北天佑である。
また北勝海よりあとに横綱へ昇進した大乃国は、北勝海より早くに引退を表明している。
そして前頭に目を向けるとようやく現代に突入したというところだ。
しかしその矢後も上記の通り、夏場所は幕内どころか十両力士ですらない。
ちなみにここ数年の北海道出身力士の中心は旭大星と矢後だが、この両者が同時に幕内力士として土俵に立ったことはない。
北海道出身の幕内力士が2名存在したのは、平成5年秋場所の北勝鬨と立洸が最後であり、27年も前の話である。
上記の通り、郷土力士の活躍で一喜一憂することないとはいえ、それでもかつては相撲大国北海道と呼ばれていたため、何とか強い北海道を取り戻したいものなのだが…