きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

176. 2020年春場所6日目を勝手に語る

両者にとって重要な一番であり、今場所を占う意味でも重要な一番である『朝乃山ー御嶽海』は御嶽海が自分の相撲を取り切って完勝した。

私は昨日『8:2で御嶽海有利』という旨の記載をしたが、それほどの差が生じた内容と言える。

御嶽海としては左を差し勝っただけでなく、立ち合いの低さ、当たってからの圧力、全てにおいて朝乃山を上回っていた。

朝乃山得意の左上手を許したが、引き付けは甘く不十分であり、さらには自分十分のもろ差しになったことで万全だった。

昨日も記載したが、強いときの御嶽海は本当に強い。

強さと弱さが混在しているため、期待をかけることが難しいのだが、明日の取り組みは否が応でも期待してしまう。

一方朝乃山は完敗だった。

上記の通り、左上手も引き付けは甘く不十分だった。

差し負けただけでなく、圧力負けもしていたし、やはりこの一番をみると右差し狙いよりも左前ミツ狙いの方が良いと感じる。

もちろんこの一番だけで決まるものではないのだが、今後さらなる高みを目指す上では必要になってくるのではないだろうか。

いずれにしても今場所の初黒星である。
気持ちの切り替えが重要である。

横綱に明暗が分かれた。

先場所の覇者 徳勝龍が鶴竜を下し、今場所の初白星&初金星を獲得した。

今場所は2~3勝と予想していたが、まさか初白星が横綱からになるとは思いもしなかった。

吸い込むように得意の左四つに組み、鶴竜に上手を許したが1枚だったため、うまく下手投げで体を入れ替えて寄り切った。

ただの勝利ではなく、自分十分、さらには相手の下手を切る技術まで披露するという完璧な相撲だった。

先場所の優勝は決してフロックじゃないという証明にもなったのではないだろうか。

とはいえここから崩れて予想通りの成績で終了する可能性もある。

この一番をきっかけに是非予想を裏切ってほしいところ。

一方、鶴竜は立ち合いの失敗だろう。

踏み込み甘く、あっさりと左四つを許してしまった。

頭をつける形ならば良かったが、胸を合わせては苦しかった。

昨日素晴らしい内容で勝利しただけに痛すぎる黒星である。

白鵬豊山を問題にせず6連勝とした。

立ち合い左張り差しを選択したが、張り差し云々よりも立ち合い踏み込みのスピードが違いすぎる。

この一番をきっかけに白鵬の厳しさが増してくるように感じた。

貴景勝は得意の小兵力士相手ということもあってか、冷静に対処して寄せ付けず、連敗を止めた。

ここ数日、立ち合いの当たりも強さを感じなかったが、炎鵬相手ならば立ち合いの当たりは関係ないため、ある意味では安心できる相手とも言える。

今場所はまだ連勝がないため、何とか連勝して流れを掴みたいところ。

関脇の正代は腰が伸びきる悪い癖が顔を覗かせてきたのか、防戦一方で連敗。

先場所までの積極的な相撲を思い出してほしいところである。

逆に言えば対戦相手の大栄翔が自分の相撲を貫き3連勝。

一番をきっかけに相撲内容に変化が見られる辺りが、大相撲の面白いところとも言える。

妙義龍、玉鷲松鳳山栃ノ心栃煌山といった上位で活躍していた力士が、上位圏外で苦戦している。

全員の共通点として『軽い』『脆い』といったところか。

白鵬の天下は変わらずとも、その他ベテラン勢は世代交代の波が押し寄せているということか。

何とか奮起してほしい。

明日の注目の取り組みは
白鵬ー御嶽海』
『朝乃山ー遠藤』
この2番である。

白鵬ー御嶽海は、中盤戦にして早くも『勝った方が優勝』という雰囲気すら醸し出している。

私個人としては『白鵬が勝てば白鵬の優勝』『御嶽海が勝てば一歩リード』という考えである。

それだけ重要な一番が7日目にして組まれた。

御嶽海としてはとにかく立ち合いだろう。

ここ数場所の傾向からすれば、右から張ってくる事が多いが、うまく対応してもろ差しを果たせるかどうか。

またもろ差しになっても、両上手を引き付けられては動けなくなってしまう。

御嶽海が勝つにはもろ差しがハズ押しだろう。

強いときの御嶽海は誰にも負けないくらいの力を発揮する。

引き出しの多い最強横綱相手にそれが明日も見られるかどうか注目である。

大関取りの朝乃山は完敗した翌日に苦手と割が組まれた。

このところ遠藤には3連敗中であり、いずれもケンカ四つ相手に差し負けている。

ただでさえ差し身の巧い力士であり、ここ数日遠藤の立ち合いが厳しくなってきている。

朝乃山にとっては不安材料しか揃っていないが、大関昇進のために連敗は避けたいところである。

本日の敗戦は忘れて切り替えられるかどうか。

まだ場所は前半戦だが、早くも場所が大きく動くことになりそうである。

はてさて…