大相撲春場所も序盤戦5日間を終了し、注目の大関取りである朝乃山が5連勝とした。
本日は不戦勝であったが、ここまで4日間は危なげなく自分の相撲を取り切った上で連勝を積み重ねているため、結果・内容ともに良好と言える。
そこで今回は、大関昇進を懸ける場所において、初日から5連勝した力士の記録を振り返ろうと思う。
また以前にも大関昇進場所に関しての記載があるため、こちらも参照していただけると幸いである。
まず年6場所制となった1958年以降、大関へ昇進した力士は61名存在する(魁傑が2回昇進しているため62回)。
その内序盤戦無傷の5連勝とした力士は30名である。
その30名は以下の通りである。
四股名 | 序盤 | 中盤 | 終盤 | 最終成績 |
琴ヶ濱 | 5 | 5 | 3 | 13 |
大鵬 | 5 | 3 | 5 | 13 |
佐田の山 | 5 | 5 | 3 | 13 |
栃光 | 5 | 3 | 5 | 13 |
豊山 | 5 | 5 | 3 | 13 |
清國 | 5 | 3 | 4 | 12 |
前の山 | 5 | 4 | 4 | 13 |
大麒麟 | 5 | 4 | 3 | 12 |
輪島 | 5 | 3 | 5 | 13 |
北の湖 | 5 | 5 | 4 | 14 |
三重ノ海 | 5 | 3 | 5 | 13 |
千代の富士 | 5 | 5 | 4 | 14 |
若嶋津 | 5 | 4 | 3 | 12 |
朝潮 | 5 | 4 | 3 | 12 |
北天佑 | 5 | 5 | 4 | 14 |
双羽黒 | 5 | 4 | 3 | 12 |
北勝海 | 5 | 3 | 4 | 12 |
小錦 | 5 | 2 | 5 | 12 |
貴乃花 | 5 | 3 | 3 | 11 |
若乃花3 | 5 | 4 | 4 | 13 |
千代大海 | 5 | 4 | 4 | 13 |
栃東 | 5 | 4 | 3 | 12 |
朝青龍 | 5 | 4 | 3 | 12 |
白鵬 | 5 | 5 | 3 | 13 |
琴光喜 | 5 | 5 | 3 | 13 |
把瑠都 | 5 | 5 | 4 | 14 |
琴奨菊 | 5 | 4 | 3 | 12 |
鶴竜 | 5 | 4 | 4 | 13 |
高安 | 5 | 3 | 3 | 11 |
栃ノ心 | 5 | 5 | 3 | 13 |
※赤字は優勝力士
最終成績を見ると、優勝を果たした力士が6名。
今場所の朝乃山は、1つの目安である『3場所33勝』を考えた場合、12勝以上が求められることになるだろうが、大関昇進場所で初日から5連勝とした力士は30名中28名が12勝以上を果たしているため、朝乃山にとってはうれしいデータと言える。
そして朝乃山と同じように、序盤戦で不戦勝を得ながら5連勝とした力士も存在する。
それは清國であり、5日目に不戦勝とし、連勝は7まで伸びて最終的に12勝を果たした。
朝乃山として良いデータの塊であるが、あくまで過去は過去であり、この先上位戦も続くため、一瞬足りとも油断できない。
明日の御嶽海戦は今場所を占う意味でもかなり重要な一番であるし、とにかく連敗だけは避けたいところである。
12勝は簡単な数字でない。
如何せん朝乃山は優勝した場所を除けば12勝以上を果たした場所は無いため、換言すると『上位総当りの地位で12勝以上がない』ということである。
展開によっては11勝での昇進もあるだろうが、文句なしの昇進にするためには12勝はほしいところである。
大関へ昇進するために壁を越えられるか。
中盤戦以降も朝乃山に注目である。