きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

172. 2020年春場所3日目を勝手に語る

無観客開催の春場所も3日目を終了した。

3日目となると、そろそろ各力士の調子が善し悪しが何となく把握できる頃である。

昨日記載したが、本日の注目の取り組みである『正代ー御嶽海』は、御嶽海が正代を寄せ付けず完勝した。

立ち合いで当たり勝ち、土俵際で正代に左を差されたが、前に出る圧力、右おっつけで圧倒した。

ここ数場所の正代は立ち合いの圧力に目を見張るものがあったが、それ以上に御嶽海の当たり、その後の流れが素晴らしかった。

やはり地力では御嶽海の方が数枚上ということか。
そう感じさせる内容だった。

まだ3日目だが、この一番は今場所を占う意味でも重要な一番になると予想していたため、今場所の御嶽海は何かやってくれそうな予感がある。

問題は『ツラ相撲』の傾向があるため、如何に好調を維持できるかどうかである。

一方正代は完敗してしまったが、3日間総合すれば決して悪い内容ではないため、腐らず集中していきたいところである。

大関取りの朝乃山は難敵を退けて3連勝とした。

立ち合いは右差しを狙って当たっていったが、差せないとみるや廻しに拘らず、逆に突き返していき、圧力勝ちする内容だった。

大栄翔にはここ2場所連勝中であり、苦手意識も薄れているとはいえ、難敵であることには変わらないため、これだけ圧倒する展開になるとは思いもしなかった。

この3日間は結果と内容が伴っており、この流れのまま序盤戦無傷で乗り越えたいところ。

横綱大関は安泰。

まず白鵬だが、今場所最も長い相撲となったが、しっかり白星に結び付けた。

高安が健闘したようにも見えるが、それよりも白鵬がもたついたという印象の方が強かった。

高安は白鵬のいなしに対して向き直るのが遅すぎる。

身体があまり動いていない証拠だろう。

一方白鵬は組むことが出来ず、離れる展開となったが、やはり四つに組むことが出来なければもたつくということか。

とはいえ、身体自体は動けている様子である。
本日も常に先手を取っていた。

ここまで自分の型である右四つの相撲がないため、それがこの先どのような影響を及ぼすか。

もう一人の横綱鶴竜は完璧の一言。

立ち合い低く当たり左前ミツを引き、しっかり引き付けて寄り切る。

昨日の敗戦を引きずらず、素晴らしい内容だった。

序盤で早くも黒星を喫したとはいえ、内容自体は白鵬よりも上に感じる。

貴景勝も連敗は逃れて白星。

遠藤相手にしっかり圧力をかけ、さらには深追いすることもなく冷静さも持ち合わせていた。

北勝富士ー徳勝龍』の一番で、今場所初めて物言いがついた。

説明を聞いていて思ったのが、普段の物言いの説明はどちらかと言えば『客に向けてのもの』だということである。

これまでの説明で何ら問題はないのだが、説明を聞いていて『無観客なのになぜ説明しているんだろう』という感覚に陥った。

もちろん当事者である力士に説明しているのはわかっているのだが、何となくそう感じてしまった。

明日の注目の取り組みは
鶴竜ー高安』
『朝乃山ー北勝富士
この2番である。

鶴竜はここまでの相撲内容ならば問題ないと思うが、如何せん高安相手にこのところ5連敗中である。

しかもお互い休場があり、対戦していない場所も多いため、鶴竜が最後に勝ったのはちょうど3年前の春場所である。

高安が大関に昇進してから一度も勝てていないのである。

その高安も今は平幕である。
本日を見てもわかるように、身体があまり動いていないが、立ち合いの当たりだけは復調の兆しがある。

そのため鶴竜にとっても油断ならない相手である。

3場所連続休場のため、序盤で2敗目を喫するわけにはいかないだろう。

朝乃山ー北勝富士は両者ともに今場所身体が動いている様子であり、好取り組みである。

ここ2場所は朝乃山が圧倒しているとはいえ、北勝富士のおっつけは驚異である。

朝乃山としては本日のように、右差しを果たせない、廻しが引けない状態でも慌てず我慢して、圧力をかけることだろう。

昨日も記載したが、間違っても下手に抱え込みにいったりしないことだ。

大関取りのためには序盤戦躓きたくないところである。

各力士の調子が少しずつわかってきた中、序盤戦でまだ波乱は起きるのだろうか。