きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

171. 2020年春場所2日目を勝手に語る

1横綱1大関が敗れ、2日目にして早くも『荒れる大阪場所』が本領発揮した。

当たり前のことだが、波乱が起きても『無音』であった。

土俵下にいる審判、力士も声を上げることはないのだとわかる瞬間でもあった。

まぁ当然と言えば当然なのだが。

取り組みに目を向けると、上記の通り鶴竜が黒星。

本日も立ち合い頭から当たっていき、威力自体も悪くないのだが低すぎた。

この微調整が相撲の難しいところであるが、本日の鶴竜は『立ち合いで負けたくない』という気持ちが強すぎたようだった。

とはいえこの先消極的な立ち合いになり、悪手をみせるようでは悪循環である。

切り替えて白星を積み重ねていくことが重要だろう。

そして貴景勝はお得意様の隠岐の海に敗れて黒星。

右脇が開いてしまい、完全に左差しを許してしまった。

四つに組んでしまっては貴景勝に勝ち目はない。

昨日の内容が素晴らしかっただけに序盤戦の黒星は痛手過ぎる。

この先修正できるかどうか。

横綱白鵬は大栄翔を寄せ付けず連勝。

本日も立ち合いは右張り差しを選択し、その一発で大栄翔の当たりをうまく止めた。

近年白鵬の立ち合いに対して否定的な意見も多く聞かれるが、結果的に白星へ結びつけている以上、何も言えないのが事実と言ったところか。

換言すれば若手力士がそれを打破しない限り、白鵬が止まることはないだろう。

大関取り朝乃山は徳勝龍を落ち着いて捌き、連勝スタート。

相手のとったりに対しても落ち着いていた点は評価できるが、気掛かりなのは立ち合いで『右差しを選択』していることである。

元々左前ミツを狙うよりも右差しでいくことの多い力士ではあったが、ここ数場所はそれが改善傾向にあった。

右差しでいくこと自体が悪いことではないが、安定性を考慮するならば上手狙いの方が良いと思っているため、この先の内容に注目である。

何はともあれ比較的取りやすい相手にしっかり白星を掴んだことは良いことだろう。

正代は高安相手に立ち合い当たり負けしたものの、冷静にすくい投げで対処した。

というより高安の負け方は信じられない。

昨日、本日と立ち合いの当たり自体は悪くなく、しっかり相手に圧力をかけることもできている。

しかし右を差してから上手も引かない状態で攻める意味がわからなかった。

相撲があまりにも雑すぎる。

上記の通り、立ち合いは改善傾向にあるため、その後の展開をもっと丁寧に行うべきだろう。

平幕上位に目を向けると、御嶽海の状態が良さそうである。

この2日間、自分の間合いで相撲を取ることが出来ている。

相手によって使い分けるのだろうが、この2日間はもろ差しに拘らず、元来より得意の突き押しを主体にしている。

ここ2場所連続で負け越し、大関候補筆頭も朝乃山に奪われ、悔しい思いをしているだろう。

今場所存在感をみせられるかどうか。

明日の注目の取り組みは
貴景勝ー遠藤』
『朝乃山ー大栄翔』
『正代ー御嶽海』
この3番である。

貴景勝としては序盤でこれ以上躓く訳にはいかない。

遠藤相手には連勝中とはいえ、先場所は劣勢であった。

立ち合いで先手を取らなければ厳しい相手であり、前捌きの巧さもあるため注意が必要である。

朝乃山は対戦成績で3勝7敗と苦手にしている大栄翔戦である。

ここ2場所連勝しており、苦手意識も薄れているだろうが、大栄翔としても自信満々に攻めてくるだろう。

大栄翔の突っ張りに対し、顎を上げずしっかり下から攻めることが出来るかどうか。

雑に引っ張り込みにいかないことが重要だろう。

正代ー御嶽海はもしかしたら今場所を占う意味でも重要な一番になるかもしれない。

ここ数場所積極的な相撲内容になり自信を付けている正代、ここ数場所負け越しているがこの2日間は完璧な御嶽海。

どちらが自分の相撲を取ることが出来るか。

この一番をモノにした方が、今場所の主役になる可能性を秘めているのではないだろうか。

まだまだ違和感のある無観客開催だが、場所は早くも動き始めている。

はてさて…