きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

162. 2020年初場所14日目を勝手に語る

勝った方が優勝に大きく前進する平幕の1敗同士の一番は、幕尻の徳勝龍が制した。

そして決まり手は伝家の宝刀突き落としであった。

昨日記載したが、徳勝龍としては突っ張りで先手を取って左四つに組み、正代が焦ったところを突き落とすくらいしか勝機はないと思っていた。

しかし本日は立ち合いの踏み込み良く、すぐ左四つに組み、上手も早かった。

投げで呼び込みかけたが、先手を取っていた分、ある程度余裕を持って伝家の宝刀を決めた。

正代としては、左は簡単に差せたが、先に上手を引かれて焦ってしまい、相手の投げに乗じて出る際右の使い方も甘く、足も出なかった。

重要な局面でも自分の相撲を取りきったのは徳勝龍だった。

調子の良い力士は何をやってもうまくいくものだが、今場所の徳勝龍がまさにそれである。

また勝つ度に自信を付けている様子である。

ここ数日の気迫は素晴らしい。

明日勝てば優勝だが、対戦相手は貴景勝である。

今場所皆勤している力士で最高位と最下位が千秋楽に対戦するという史上初の出来事である。

また平幕力士の千秋楽結びの一番は『清国ー栃東』以来48年ぶりである。

全体を通して今場所の上位陣は低迷しているため、貴景勝としては大関の意地を見せたいところだろう。

その貴景勝だが、朝乃山の上手投げに屈し、3敗目を喫したため優勝争いから脱落した。

立ち合いの当たり良く、突き放していったが、右ハズ押しが右差しとなってしまい、上手も引かれて万事休す。

ハズのままなら攻めきれたのだろうが、差してしまったのが敗因だろう。

一方朝乃山は圧倒されかけたが、土俵際で命綱の上手を引いた。

これで明日勝てば二桁に到達するため、貴重な白星である。

欲を言えば、栃ノ心戦、炎鵬戦が勿体無かった…

明日の注目の取り組みは
貴景勝ー徳勝龍』
『御嶽海ー正代』
この2番しかないだろう。

冷静な貴景勝相手に徳勝龍は伝家の宝刀が炸裂するのか。

正直徳勝龍が貴景勝に勝てるイメージが全く湧かない。

ここ数日、徳勝龍は先手を取って慌てさせた流れで突き落としを決めていたが、貴景勝相手に先手を取れるかどうか疑問である。

そして土俵際の詰めを怠ることが少ない貴景勝相手に、突き落としを決められるかどうかも疑問である。

ここまでの徳勝龍の活躍を予想できた者は誰一人存在しないと言っても過言でないだろう。

予想を裏切り続けた今場所の徳勝龍だが、千秋楽も予想を裏切ることが出来るかどうか。

正代ー御嶽海は今場所の両者の内容を考えると正代が断然有利だが、いきなり力を発揮するのが御嶽海という力士である。

先場所の朝乃山戦がまさにそれだった。

今場所も好調、不調の波が激しいため、好調だった場合どうなるかわからない。

正代としては今場所見せてきた前に出る圧力をしっかりかけていくことが重要だろう。

とにもかくにもどちらが優勝しても『初場所5年連続初優勝力士誕生』ということになった。

どちらが優勝を手にするのか注目である。

そして三賞のゆくえだが、今場所の予想は中々難しい。

私の予想は以下の通りである。

敢闘賞:正代(条件)、徳勝龍、霧馬山
殊勲賞:正代
技能賞:北勝富士、徳勝龍(条件)

確実なのが新入幕で二桁勝利を挙げた霧馬山の敢闘賞だろう。

これに関して霧馬山の活躍自体に何一つ文句ないのだが、敢闘賞ではなく『新人賞』みたいな形の受賞が望ましいと考えている。

三賞の人数に規定はないが、従来の『新入幕で二桁=敢闘賞』では人数を圧迫する可能性もかなり高いのである。

人数に規定がないならば話題にすることでもないと言われればそれまでだが、別の形での受賞の方が区別もつきやすいため良いと思っている。

今場所の主役である正代、徳勝龍は『優勝した場合or無条件』で2つ受賞となる可能性が高い。

正直私個人の考えでは、徳勝龍は1つで良いと考えているが、恐らく何らかの形で2つ受賞という流れになるだろう(私の予想通り条件ならば1つの可能性もあるが)。

2つ受賞となった場合、正代、徳勝龍ともに敢闘賞は有力候補だが、あと1つ何を受賞させるか問題である。

正代は前に出る圧力という点を評価されて技能賞も考えられるが、8日目貴景勝との優勝争いに関わる一番を制したという点で殊勲賞の可能性が高いのではないだろうか。

徳勝龍の場合、突き落としが評価されて技能賞となるのではないだろうか。

まぁ正直突き落としを評価するというのは難しいところだが、優勝すれば2つ受賞みたいな流れが多いため、このように予想する。

北勝富士が殊勲賞、技能賞どちらになるか難しいところだが『おっつけ』を高く評価され、技能賞に推されるのではないかと予想した。

2横綱1大関から白星を挙げた遠藤は、後半戦の失速に伴い、受賞はならないのではないだろうか。

そして懸念されるは炎鵬の技能賞である。

確かに今場所の炎鵬は上位初挑戦で勝ち越しを決めるなど存在感も示したため、今までの勝ち越しとは価値も異なるものである。

とはいえ今場所は主役が多すぎるため、それに割って入るほどのインパクトはない。

それならば遠藤を受賞させるべきだと考えている。

優勝争いはもちろんのこと、三賞のゆくえも気になるところである。