きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

152. 2020年初場所6日目を勝手に語る

本日より中盤戦へ突入し、全勝は早くも正代ただ一人。

その正代だが、前へ出る圧力が素晴らしかった。

栃ノ心も踏み込んでいったが、正代は全く下がらず、逆に前へ圧力をかけて圧倒した。

もろ差しに拘らず、出ながら差すという攻めの姿勢も貫いた。

先場所からもろ差しに拘らない攻めの姿勢が目を引くが、あくまで先場所は平幕下位が主体だったため、正代の力量を考慮すると11勝は不思議でなかった。

しかし今場所は上位圏内で6連勝とし、明日が大関戦である。

相手はあまり調子の上がらない豪栄道だが、立ち合いの踏み込みスピードは豪栄道の方が上である。

正代としてはここで落とすようでは結局いつもと大差ないため、豪栄道を圧倒するくらいの気持ちで挑んでほしいところ。

その豪栄道だが、今場所一番の相撲で2勝目。

踏み込み鋭く、土俵際の詰めも怠らなかった。

これで左前ミツを引く相撲が取れるようになると貴景勝にとっては脅威となるだろう。

注目の『貴景勝ー御嶽海』は土俵際の逆転で貴景勝が勝利し、1敗を堅守。

御嶽海に土俵際まで攻められたが、常に低い姿勢を保って御嶽海の懐に入っていたため、土俵際ある程度の余裕があっただろう。

とはいえ前に出ての勝利ではないため、特段良い内容ではない。

難敵を降しての1敗死守という点では上々か。

朝乃山が連敗を2で止めて4勝目。

とはいえ本日も立ち合いがかなり甘かった。

立ち合いやや高く、右は差しにいくだけであり、左に至っては引っ張り込みにいっていた。

これではおっつけのうまい妙義龍に『おっつけてください』と言っているようなものだ。

案の定、妙義龍に攻められる形を許してしまった。

幸い妙義龍が引いてくれて(解説の旭富士は『朝乃山の体勢が崩れて妙義龍が引いたようになった』と発言していた)、流れの中で右を差すことに成功したため白星を掴むことが出来た。

とにもかくにも連敗を止めたことが何よりか。

明日以降、立ち合いを修正していきたいところ。

遠藤が高安を圧倒して1敗を守った。

高安のかち上げに全く下がらず、左おっつけで体勢を崩した後、突き放して圧倒した。

昨日も記載したが、今場所の遠藤は本当に力強い。

『巧さ+力強さ』と言葉にすれば無敵に感じるが、この先同格相手にもこの相撲を取り続けることが出来るかどうか。

一方の高安はまるで相撲になっていない。

『軽い』『高い』『脆い』の三拍子である。

怪我の問題もあるだろうが、満足な稽古も出来ていないのだろう。

稽古量で自信を付けてきた力士なだけに、稽古が出来ないというのは致命的である。

明日の注目の取り組みは
貴景勝ー阿炎』
『朝乃山ー北勝富士
『遠藤ー玉鷲
この3番である。

阿炎の調子が上向きなだけに貴景勝としては全く油断ならない相手である。

阿炎の引きを警戒しすぎると朝乃山戦のように一気に出てくる可能性もある。

貴景勝としては阿炎の術中にハマることなく、自分の間合いで相撲を取ることが出来るかどうか。

朝乃山は本日のように安易な右差し、左から引っ張り込む立ち合いでは北勝富士のおっつけ、ハズ押しに持っていかれる可能性が高い。

先場所の両者の対戦のように、前へ圧力をかけながら自分の形を作る内容ならば問題ないと思うが、朝乃山としてはその相撲を思い出せるかどうか。

遠藤は苦手にしている玉鷲が相手である。

かつて11連敗を喫したこともあり、圧倒される内容も多い。

両者の今場所の状態を考えるならば、遠藤は大丈夫と思いたい所だが、如何せん同格相手に勝ちきれない力士のため安心できない。

中盤戦へ突入し『優勝は誰か?』と尋ねられたとき、まだ場所は長いためかなり難しいが
貴景勝>遠藤>正代』
貴景勝が優勝候補筆頭という予想を立てる。

はてさてどうなるものか。

その他本日の取り組みで気になったのが、剣翔と木崎海の負傷した2力士である。

取り組み中における事故とも言える内容であり、この2番に対して『〇〇をしていれば怪我を防ぐことが出来た』と考えることはかなり困難に感じる。

基礎を徹底した『怪我をしない身体作り』はもちろん大切だが、それも限界がある。

改めて難題だと感じさせられる取り組みであった。