年内余白も狭くなり、寒さ身に染みる今日この頃。
年末ということで、大相撲2019年の総括を考えていたら、ふと題名の通り『とある記録』に気が付いた。
まぁ正直どうでもいいと言えばそれまでだが、その記録とは『2019年日本人力士と外国人力士の優勝人数が半々』ということである。
これは2003年以来16年ぶりの出来事である。
今年の優勝力士は
玉鷲、白鵬、朝乃山、鶴竜、御嶽海、白鵬
この5名である。
あくまで『日本人』という括りである。
九州場所時点で白鵬は日本国籍を取得しているため、今年の白鵬はモンゴル人として1回、日本人として1回優勝を果たしたことになる。
この『日本人力士』と『日本出身力士』という概念が強くなったのは2012年夏場所の旭天鵬の優勝が一つのきっかけとも言える。
この場所は旭天鵬と栃煌山による史上初の平幕同士の優勝決定戦となったわけだが、どちらが優勝しても2006年初場所の栃東以来となる『日本人力士の優勝』は確定していた。
しかし『日本出身力士の優勝』という考え方になると、それは2016年初場所の琴奨菊の優勝まで待たなければならなかった。
ちなみに上記の2003年時の優勝力士の内訳は
朝青龍、千代大海、朝青龍、魁皇、朝青龍、栃東
であった。
東京場所を朝青龍が制し、地方場所を3大関がそれぞれ制するという面白い展開だった。
さらに補足すると日本人力士と外国人力士の優勝人数が半々というのは、今回を含め4回目である(1992年、2000年、2003年、2019年)。
日本人と外国人という括りは2000年、2019年
日本出身と外国人という括りは1992年、2003年
ということになる。
2000年の内訳は
武双山、貴闘力、魁皇、曙、武蔵丸、曙
となっており、2000年の場合『日本人の優勝』ならば6場所全てである。
ハワイ勢が台頭してきた昭和後期~平成初期は千代の富士、貴乃花といった第一人者が存在しており、平成中期以降はモンゴル勢が圧倒していたため、半々になるというのは中々難しい記録のようである。
話は少し逸れるが日本人力士の優勝人数が外国人力士の優勝人数を上回った最後の年は2001年である。
この年の優勝力士の内訳は
貴乃花、魁皇、貴乃花、魁皇、琴光喜、武蔵丸
であり『日本人』という括りならば6場所全て日本人である。
『日本出身力士』という括りでも5人が該当する結果である。
ちなみに『6場所全て日本出身力士の優勝』となると1990年まで遡ることになる。
千代の富士、北勝海、旭富士
旭富士、北勝海、千代の富士
今年は白鵬、鶴竜が優勝を果たしているとはいえ、年齢による衰えは見えてきており、若手も台頭していることは間違いないが『優勝争い』という面ではまだまだ厳しい力士達が多い。
その中、来年はどのような力士が優勝を果たすのだろうか。