白鵬が初日黒星を喫した。
横綱に昇進して以降9回目である。
まず白鵬が初日黒星を喫した場所を以下にまとめた。
場所 |
黒星相手 |
成績 |
優勝力士 |
備考 |
平成19年秋場所 |
13勝2敗 |
|
||
平成19年九州場所 |
12勝3敗 |
|
||
平成20年九州場所 |
13勝2敗 |
安馬と決定戦 |
||
10勝5勝 |
旭天鵬(12勝3敗) |
栃煌山と決定戦 |
||
11勝4敗 |
照ノ富士(12勝3敗) |
|
||
3敗12休 |
鶴竜(12勝3敗) |
照ノ富士と決定戦 |
||
宝富士 |
14勝1敗 |
|
||
平成29年春場所 |
正代 |
2勝3敗10休 |
稀勢の里(13勝2敗) |
照ノ富士と決定戦 |
過去8回の内、優勝を果たしたのは半分の4回であるが、そのうち3回は10年以上前の話である。
白鵬が横綱へ昇進したのは平成19年名古屋場所であり、昇進してからしばらくは『初日に弱い白鵬』などと揶揄されたものだが、黒星を喫しても結果的には優勝を果たし、さらには平成21年初場所~平成24年春場所まで19場所連続初日白星を達成し、またこの間に『63連勝』『7連覇』も果たして全盛期を迎えていたため、この頃には『初日に弱い白鵬』という印象は消え去ってしまった。
そのため、近年では白鵬が初日に敗れるということは、場所を展開を予想する上では大きな出来事になっている。
横綱が敗れるだけでなく『第一人者が敗れる』という印象が大きいためである。
上記の通り、白鵬が初日敗れることによる影響はかなり大きく、平成28年春場所を除いて優勝者の成績は『2敗以上』となっている。
そして自身の優勝の有無に関わらず『千秋楽まで優勝争いが縺れる』展開となっている。
さらには『低次元優勝』と呼ばれる12勝は半分の4回、優勝決定戦に縺れる展開はこれまた4回と大荒れである。
白鵬は秋場所で歴代最多の7回の優勝を果たしているが、平成27年秋場所には『横綱へ昇進して初の初日から2連敗』『横綱へ昇進して以降初の休場』を経験し、さらには『平成27年~平成29年の間3年連続休場』と近年はゲンの悪い出来事も多い。
過去の事例からすると『白鵬の初日黒星=場所の混戦』となっている。
ちなみに上記の通り、横綱へ昇進して以降白鵬の初日から2連敗は平成27年秋場所だけである。
初日から2連敗を喫して優勝を果たした力士は過去に存在しないため、白鵬は明日の阿炎戦でしっかり修正出来るかどうか。
今場所も混戦になるのかどうか楽しみである。