名古屋場所も中日折り返し。
そして本日より豪栄道休場。
これにより3大関が休場という形となった。
大関で唯一残された高安は、対戦成績五分の玉鷲を降して1敗を死守。
立ち合いは左差しを選択し、当たりも良かった。
左をおっつけられたが、離れた展開でも慌てることはなかった。
取り組み後に左肘を負傷したことが心配される。
どの程度のものなのか、しばらく時間が経過しないとわからない部分も多いだろう。
全勝の両横綱を追う1敗力士は高安のみであるため、優勝争いを考えた上でも心配される。
その両横綱。
まず鶴竜だが、立ち合いしっかり踏み込み、大栄翔が突っ張っても下半身が崩れず、逆に突っ張っている大栄翔の上体が伸びたところを叩き込んだ。
ここ数日間、内容も徐々に厳しさを増してきており、この勢いのまま後半戦も突っ走りたいところだろう。
白鵬も正代を降して中日勝ち勝ち越しを決めた。
白鵬が今場所初めて左前ミツを引いて攻める内容だったが、土俵際で正代がうまく回り込んだ。
正代としてはそこから慌てず攻めることが出来れば面白かっただろうが、その後離れる展開となっても冷静に白鵬が捌いた。
前半戦の内容をみて、観戦者側として白鵬の磐石さはあまり伝わらないのだが、それでもまだ余裕を感じさせる内容である。
関脇 御嶽海の内容が徐々に上向きである。
本日は2度の立ち合い不成立となったが、集中力を切らすことはなかった。
逸ノ城が張り差しで得意の上手を引いたが、御嶽海の右ハズが強烈であり、上手をうまく切ることができた。
元々御嶽海は押し相撲であるが、三役に定着した頃からもろ差しの巧さも見られるようになってきた。
しかし今場所は押しに徹している内容であり、おっつけ、ハズの巧さを存分に活かしている。
横綱とは2差あるため、現状優勝争いも厳しいが、両横綱との対戦は残されているため楽しみである。
平幕下位に目を向けると栃煌山の内容が壊滅的である。
一昔前ならば、前頭12枚目で2勝6敗という成績が考えられないだろう。
立ち合いの当たりも弱く、その後足も出ておらず、差すことばかりに執着している様子である。
前への圧力をかけられれば良いのだろうが、残念ながらそこが力量の衰えだろうか。
『ロクイチ組』も今年の初場所稀勢の里が引退し、今場所も豪栄道が途中休場と陰りが見えてきている。
それに引き換え、同じくロクイチ組の妙義龍は立ち合いの鋭さが目立ち、2敗と好調である。
栃煌山も妙義龍を見習い、まだまだ奮闘してほしいところ(余談だが厳密に言えば栃煌山は早生まれのため昭和62年生まれである)。
明日の注目の割は
『鶴竜ー明生』である。
明生が横綱相手にどれだけやれるのかが楽しみである。
明生としては昨日までの自分の相撲を貫けば、勝敗は関係ないだろう。
とにかく思い切りいってほしい。
明日から後半戦である。
優勝争いに動きは見られるだろうか。