きょうへいくんの大相撲日記

幼少期より大相撲を愛し、勝手に語ります。

39. 2019年春場所9日目を勝手に語る

本日より後半戦。
優勝争いも星の潰し合いが始まる。

まずその序章と言える『豪栄道逸ノ城』。

昨日までの内容を見るならば、豪栄道が左前ミツを引いて圧倒する姿が目に浮かんだ。

今場所の豪栄道は張り差し多様が気になるところだが、大きい力士相手の対処はうまいため、余計にそう感じていた。

しかし豪栄道は右手を出すような中途半端な立ち合いとなり、逆に逸ノ城としては立ち合いの踏み込みも良く、左上手もすぐに引いた。

それでも豪栄道は左上手を許しても諦めず、下手投げからもろ差しに成功したが、その後の逸ノ城がうまかった。

左からではなく右から思いきって小手に振った。

豪栄道としても警戒していた左ではなく、逆の右から投げが来たことで対応できなかった。

強いときの逸ノ城は本当に強い。
先場所も上位戦に限って言えば4勝1敗であり、しかも内容も上々だった。

しかしその後『あっさり土俵を割る悪い逸ノ城』が出現し、終わってみれば6勝止まりだった。

昨年1年の内5場所勝ち越していたが、15日間の内容は両極端であった。

昨日も記載しているが、とにかく貪欲になってほしい。
今場所は優勝する意欲も見せてほしい。

今場所をきっかけに躍進してほしいところ。

一方、豪栄道は上記の通り、立ち合いが中途半端だった。

その他上位陣の調子が良いだけに痛い1敗となってしまった。

横綱は磐石な内容。

白鵬は先場所不覚を取った御嶽海相手に、しっかり四つに組んで仕留めた。

得意の右四つとは逆の左四つだったが、右張り差しの立ち合いを見てもわかるように『組み止めてしまえば』という気持ちがあったのかもしれない。

上手が1枚廻しだったが、胸をしっかり合わせていたし、御嶽海が巻きかえにきたところを定石通り攻めた。

今場所最も安心して見ていられる内容とも言えた。

鶴竜はかつて何度も苦杯を舐めた栃煌山を圧倒した。

悪手を見せる気配はなく、頭でぶちかまし、内容は本当に厳しさを増している。

1敗の大関高安は苦手玉鷲に勝利して勝ち越し。

玉鷲の右おっつけで半身になりかけたが、その後向き直り逆に突き放していくという『守りから攻めに転じるうまさ』をみせる一番だった。

横綱の調子も上向きになっているだけに、初優勝のためには格下相手に落とすわけにはいかない。

栃ノ心は不戦敗含め5連敗中だった正代相手に何とか勝利。

命綱の左上手を浅く引き付けて我慢の内容だった。

相手がここまで全敗だったことも幸いしているが、この6勝目は終盤の上位戦を踏まえ、角番脱出のためにはかなり大きい。

大関取り貴景勝は激しい押し合いの中、最後左から突き落としを決めた。

しかし千代大龍も本日は意地を見せた。

いつもは当たってからすぐに叩くことが多いが、引く素振りは見せず、押し合いで貴景勝に挑んでいった。

結果的に貴景勝が叩いて呼び込む形となったが、最後は足がついていかなかった。

貴景勝はいよいよ明日から上位戦である。
上位戦前にこれ以上躓く訳にはいかなかったため、良い形で明日以降を迎える形となった。

明日の注目の割は
鶴竜貴景勝
『高安ー逸ノ城
だろう。

どちらも優勝争いに関係する割である。

鶴竜としては1敗で白鵬を追走したいところであり、貴景勝としては大関昇進のためには横綱相手に最低でも1勝はしたいところ。

過去の対戦成績は鶴竜の3戦3勝である。

低く引きにも落ちづらい貴景勝のため、悪手を見せることの多い鶴竜の全勝はやや意外だが、ここ2場所は対戦がないため、過去の成績はあまり参考にならないだろう。

ここ数日の内容を見ると、立ち合いの鋭さ、圧力は鶴竜の方が上だろう。

馬力は貴景勝の方が上だろうが、リーチも鶴竜の方があるため、貴景勝としては如何にして鶴竜を引かせるか。

また引いてきても鶴竜の圧力をまともに受けた状態ならば、引きに落ちづらい貴景勝とはいえ厳しいだろう。

今場所の展開を大きく左右する一番になりそうである。

高安ー逸ノ城も1敗同士星の潰し合いとなる一番である。

ここ数場所は逸ノ城が圧倒する内容が多く、高安が勝利する場合も逆転によるものである。

高安としては初優勝のために負けるわけにはいかず、逸ノ城としては本日の豪栄道戦のような内容をみせることが出来れば面白い。

明日で中盤戦が終了する。
星の潰し合いで残るのはどの力士か。

はてさて…