2019年大相撲初場所3日目終了。
2横綱3大関が崩壊し、大波乱のようにも感じるが、一方で上位陣の不甲斐なさも感じる。
その中、第一人者 白鵬のみがしっかりと締める形となった。
とはいえ、本日の取り組みは逸ノ城の立ち合いも素晴らしかった。
白鵬にとって相四つ且つ的の大きい相手は『カモ』であるが、左前ミツ良いところを引き、絶好の形になったのは逸ノ城だった。
しかしその後の白鵬の巻きかえが早かった。
しかも巻きかえだけではなく、左腕をうまく使って逸ノ城の右を封じた。
がっぷりになってからの展開は流石の一言である。
廻しを切る技術は歴代でもトップクラスである。
この3日間万全ではないが、要所で『らしさ』を見せている。
鶴竜は早くも集中力が途切れているのか。
場所前から黒星を喫したあとが重要と記載しているが、本日の一番は酷すぎた。
あっさり左差しを許し、それだけでなく上手まで許した。
初日を見る限り良さそうに見えたのだが、途中休場してしまう勢いである。
大関陣が初日同様全滅。
高安は元々の腰高に加え、足が出ておらず、上体だけで相撲を取るから初日同様、いなされて簡単に崩れてしまっている。
明日もこの内容ならば、栃煌山にあっさりもろ差しを許すのではないだろうか。
唯一大関の中で白星をあげているとはいえ、内容に関しては五十歩百歩である。
本日の豪栄道は立ち合い余計なこともしていないし、調子の良い相手に負けたという印象しか受けなかった。
言い換えれば御嶽海がこの一番を落とすようならば、結局今場所の御嶽海は大したことないと思われるところであった。
豪栄道としては、自分の型で白星を積み重ねれば、まだ勝ち越しの望みは十分にあるだろう。
まぁ大関の目指すところが勝ち越しなのかと問われたら違うが。
栃ノ心がどうしようもないレベルである。
足が全く出ていない。
気持ちの焦りもあるから上体のみの攻めとなっている。
豪栄道と異なり、この状態では勝ち越しすら厳しいと思う。
2連勝の関脇同士の対決は貴景勝に軍配が上がった。
両者ともに冷静に突っ張るように見受けられたが、貴景勝の元々の低さに対して、最後は玉鷲が我慢できず引いてしまったというところか。
明日の注目の一番は貴景勝ー御嶽海だろう。
場所の展開からしても、この一番が両者にとってターニングポイントになる可能性もある。
先場所負け越し、期待を裏切っている御嶽海だが、何を隠そう先場所の主役2人(貴景勝、高安)から白星をあげているのが御嶽海である。
貴景勝としては序盤戦の山場となるだろう。
昨年初場所、北勝富士が勝利したときは、しつこくおっつけて攻めていった。
今場所好調であるし、一矢報いることが出来るかどうか。
はてさて…